過ぎ行く夏

先週、今週と雨がよく降り、今日も雲の厚い涼しい朝を迎えました。

天候の都合で、奥志賀高原への旅を見送っている内に、夏も終わりというような気配。
読書のひと時に、美しい文章を見つけましたのでご紹介します。

「砂の一粒に世界を
そして野の花に天界を見る
手のひらに無窮をつかみ
そして一時間の中に永遠を感ず」(ウイリアム・ブレイク)

To see a World in a grain of sand,
And a Heaven in a Wild flower,
Hold Infinity in the palm of your hand,
And Eternity in an hour.

(Auguries of Innocence : William Blake)

先週は、善光寺近くの権堂商店街の中にある小さな映画館で、
涙するまで生きる』を見て来ました。
文学者アルベール・カミュの知られざる過去を描いたフランス映画です。
自分の命を大切にすることの難しさ、重要さ、意味。
この映画はきっと死ぬまで、私を強く支えてくれるに違いありません。
そして、世界中の人々が、誰かの犠牲になることなく、
一人ひとり自分の命を大切にするだけで、
戦争のない平和な世界が実現出来るのでは。
そう、しみじみ考えさせられる心に残る映画でした。

帰りがけに、近くの古書店に立ち寄ると、『無意識の探求 ユングとの対話』を発見。
河合隼雄氏の解説付きでした。
800円で売られていましたので、早速買って帰りました。
Amazonでは、4000円で売られている絶版希少本です。

そこから読書熱が再びはじまりました。

新潮文庫にカミュ著作の『ペスト』と『シーシュポスの神話』があることを知り、
長野駅前の平安堂書店に行ってみると、その並びに
心の深みへ 「うつ社会」脱出のために」』(柳田邦男 河合隼雄対談集)。

河合隼雄氏が、深層心理の話の中でプリブラムという人を紹介していました。
「プリブラムは、自分が意識することは自分にいま見えたり聞こえたりしている部分であるから、
意識する状態を変えれば、もっと別のことが見えるのではないかと考えた。」と興味深い文章。

早速、プリブラムを調べてみると、
投影された宇宙 ホログラフィック・ユニヴァースへの招待
という本を読むのが良いように思えて来ました。

長野市図書館に蔵書されていたので、昨日借りて来たところです。
とても読みやすい面白い本で、昨晩で3分の1まで読み進みました。

ホログラフの仕組みが、いまひとつわかりにくいのですが、
これまでに読んだことのある「ひも宇宙論」や、
もう一つの宇宙が存在するというパラレルワールドの話しや、
もう一つどころか多次元宇宙の世界が同時に存在するという考え方と照らし合わせて、
なる程と興味深く読むことが出来ます。

その科学的な難しい話の合間に、みつけたのが、冒頭にご紹介したウィリアム・ブレイクの言葉です。
詩集「ピカリング草稿」の中の「無垢の予兆」の最初の5行の部分だそうです。
ウィリアム・ブレイクとホログラフを繋ぐ接点とは...?
東洋的な一に全が宿るとか、全は一に集約されるというような世界観というところでしょうか。

制作では、今油彩画に大半の時間を費やしています。
画布と下地をどのようにしていくか、ドローイングとキャンバス作品との棲み分けをどうして行くか、
自分の中で制作のルールを一から組み立てているので、手際よくは進みませんが、
そういう混沌とした日々が、やがて私自身の潜在意識に蓄積されて、
作品の奥行きを形成して行くことになるでしょう。

夏の終わりを向日葵のドローイングにたくして、この記事の締めくくりと致します。

himawari
向日葵は大きな頭を傾げはじめ、脚下照顧。
雨露を浴びたコスモスは、天に向かって輝いています。

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