造化物

1992年1月26日に二つの夢を見た記録が残っています。

その1。私は畑を前にしています。その畑を見下ろしている大きな黒い?存在があって、「おまえは、自ら何かを造ろうとしないのか?」というようことを問いました。そこで『私は、自ら造るというのではなく、自然から頂くのです。」と言ってその畑に、撒かれた種を指差し、「例えば、私が生み出すものは、頂いた種が芽を出すことと同じなのです。」と答え、夢はそこで一旦終わります。

その2。私はある大きなデパートへケーブルカーに乗って行きました。そこは小高い山の上にあります。そして、そのデパートの一番上の階にある植木売り場に行きました。そこで私は、あるやせ型の老人に出会いました。

彼は「以前ここに、中村先生が来たことがある」と私に伝え、その時中村先生がどのような用件で来たかを説明し始めます。彼はまず、奥の方から水仙か、蘭の花の鉢植えを取って来ました。しかしそれは実は、石膏でできているのです。それを中村先生が造ったといいます。本物の花を、鉢ごと型取りした石膏像なのです。細い茎も花もすべて完璧に再現されていました。

私は思わず「どのように型をとったんでしょう?とくに二つの茎が交差するところは、型を取るのが大変難しいはずです。」というと、老人は「そう、その通り。二つのものを型取る時は、別々に離したいところだが、そうすれば、そのものの再現にはならない。交差するところが表現できない。」と言います。

そして少し間をおいてから、私の目を見て、あたかも全てを知っているかのように「人間もそうだ。二人の人間が抱き合っているところを、別々に離してしまっては、その二人の関係は失われてしまう。この二つの関係をつかむまで、二人は離れてはならないのだ。」と、私の心に無言で語りかけるのです。私は、ああそうなんだ。今の私のあり方は間違ってはいないのだと確信します。そして、私はあることに到達するまで、今のこの状態を受入れて生きていかねばならいない、そのためにこの生活があるのだからと感じたのでした。

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